好奇心からの便り

好奇心旺盛に神々の出雲の国周辺や、日常の気になる情報をお届けします。

苦手な人のここを見て壁がなくなった瞬間

あなたには苦手だと感じる人はいますか?

その苦手意識はどこからくるのか、なぜ苦手と感じるのか。

 

きょうは、過去に苦手と感じていた人への思いがふっと無くなったきっかけを、私の体験としてお話ししてみようと思います。

 

こんにちは。

好奇心からの便りです。

 

 

これまでの人生において、おそらく大半の人には、

「どうもあの人は苦手だ」

「なんかキライ」

そういった感情を抱く相手が何人かは、いると思います。

 

他人を苦手と感じるのは、相手に対し、嫉妬とか妬み、羨望、恨み、劣等感、見た目の印象が自分の波動に合わない、そういったものからくると思います。

 

それらが消えれば、おそらく苦手意識の殆どは無くなるのかもしれません。

 

相手の一部分だけを見て

なんか虫が好かない、言動が鼻につく、というものや、

あるいは、嫌味な人、自分はその人に毛嫌いされている、見下されている。

 

または、なにかにつけ、あら探しをされているなど、知らない間にそういった思いを自分で勝手に植え付けてしまっていることもあるのかもしれません。

 

それが苦手意識や、嫌いだという感情をもたらしていると思います。

 

たとえば職場でいつも小言を言う上司であったり、ちょいちょいイビる先輩であったり、また裏表のある人、相手によって態度や発言が異なるなど。

あるいは自分のお姑さん、もしくは時代が変わって息子のお嫁さんからのイヤミなど。

 

それを解析していくと、上司の小言であれば、つまるところ恨みという感情に近いでしょうか。

いつもいつも人前はばからず罵ってくる。

そうなると恨みという感情に繋がるのかもしれません。

イビる先輩や嫁姑間の諍いもこの類でしょうか。

 

バリバリ仕事をこなす人がそばにいると劣等感とともに、なんか比べられているような、バカにされているような気にもなったりしますよね。

それって自分は劣っているという自信のなさということもあるのかもしれません。。

 

さて、私が苦手と感じていた人がある時を境に、苦手意識、嫌いだと感じる部分がふっと消え去ったことが何度かあります。

 

新人が入ってくると次の新人が入るまでイビる人がいました。

仮にAさんとしておきます。

Aさん(女性)は、不本意なことを言って他人を傷つけるのを、まるで楽しみのひとつにしていたのかもと思わさざるを得ないような感じの人でした。

職種的には有資格者であることが彼女に自信を持たせていたのではないかと思います。

 

中途採用で入社したころの私にとっても、しばらくは彼女は最も苦手な存在でした。

聞こえよがしに他の人に、いじめの対象の人の陰口を言ったりしていました。

すぐそこに本人がいることを知っていて。

むしろ、本人に聞かすためと受け取れる状況で。

わたし自身もその的になったこともありました。

 

 

Aさんが、新人をいじめることは有名で、

「Aさんは新人に対しては誰にでもああいう態度だから気にしなくていいよ」

と周囲の人は言ってくれました。

 

そのうち、このAさんの態度を見かねた上司があるとき彼女を呼び出し、なにか懇々と説いていたことがありました。

そのとき、偶然近くを通りかかった私は、Aさんが上司の前で涙を流しているのを見てしまったのです。

普段の彼女なら、とても人前で涙を流すことなど、ましてやいつも威圧的なふるまいを見せている職場でありながら、泣くということは考えられないことでした。

 

私は見てはいけないものを見た気がしました。

Aさんの弱い部分……決して人には見せなかった部分に出会ったとき、私は大きな衝撃を受けました。

 

「あのAさんが泣くんだ、あんな気の強い人が泣くんだ」

 

そのとき、私はAさんに対し、不意に労しい気持ちが溢れました。

 

この日を境にAさんの態度は徐々に変化していきました。

 

Aさんの変化もそうですが、Aさんが変わった事より、私自身が彼女を見る目や感じ方が変わったことの方が正直意外に感じたものでした。

 

彼女が変わったからではなく、あのときの彼女の弱い部分を目の当たりにしたこと、彼女の涙を見たこと、それが彼女に抱いていた感情が変化したきっかけだったと思います。

Aさんに対しての苦手意識が消えた瞬間だったと感じています。

 



それからというもの、私はAさんと仕事上同じチームになったこともあり、ひとつひとつの事案に対しても同等な立場で話ができるようになりました。

 

冗談を言い合ったり、ややもすれば、ためらいなくハグしたりすることもしょっちゅうありました。

名前を呼ぶときも、それまではお互い「○○さん」と呼んでいたのに(名前すら読んでもらえたかどうか記憶にないくらいです)その頃からニックネームで呼び合うまでになりました。

以前の関係性であれば絶対に考えられないことでした。

 

 

また、Bさんという方がおられたのですが、その方は職場ではプライベートな部分は微塵も出さず、仕事に関しても全く隙を見せず自分のペースでやってしまう方でした。

 

ただ、自分が仕事ができることから、他人のしたことに対し、いつもダメ出しをしたり、理不尽なことを言ったりする人でした。

思い通りにいかないと突然ヒステリックになって相性の合わない人には後先顧みず甲高い声で再三責め立てる人でもありました。

 

そんな彼女に、プライベートで生活ががらりと変わってしまった出来事がありました。

それは本人にとり、とても辛い出来事で、私たちはただただ驚きでしかありませんでした。

 

そしてやはり彼女もその出来事を境にまるで人が変わりました。

角が取れて丸くなったというか、張りつめていたものがふっと緩んだといった感じでした。

 

このときも私は、彼女が変わったから、ということの前に、彼女に降りかかった出来事が原因で、彼女の弱い部分を見た気がし、今までの彼女に対する感じ方ががらりと変わった瞬間に出会った気がしたのです。

そしてこの彼女とも壁のない会話ができるようになりました。

 

ひと(人間)は、強いと感じていた人の、弱い部分を垣間見たとき、その人に抵抗していた感情があっけなく消えることがあるんだと、そして

 

ひと(人間)は弱い部分を見せたとき、それまでのかたくなに守ってきた壁が、あっけなく崩れていくと同時に、ふっと何かが解き放たれ、自然体の自分を呼び覚ますのかもしれないと気付きました。

 

粋がっていた人の弱い部分に触れたとき、一瞬にして自分の感情や見方が変わる。

万人がそうであるとは決して言えないけれども、少なくとも私は幾度か、そう思えるような経験をしてきました。

 

弱い部分って、それは必ずしもネガティブなことではなく、そこを見せることができることは本当の意味での強さであるのかもしれないという気もします。

 

 

さて、あなたが苦手とする強いと感じている人は、もしかしたら弱さを見せられない弱い人ではありませんか?

ほんとうは他人に理解されにくい寂しい人なのかもしれません。

 

あのAさんに涙を流させた上司が、あのときどんな言葉を彼女に語ったのか。

でもそれは、彼女にとって精神的なターニングポイントになる贈り物であったことは間違いないと……。

 

さいごまでお付き合いいただきありがとうございました。

何かしらのヒントにでもなれば幸いです。

 

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