だんだんと真夏のような暑さが近づいてきた。
また家族の熱中症予防に気をもむ季節到来だ。
ところで、5月23日付の新聞で、「電気料金 大手値上り」という見出しが目に入った。
価格を抑える政府の補助金が廃止されることによるもののようだ。
大手各社が14%以上の値上げを実施するという。
6月前年比で、値上げ率の低いところでも14.4%。
あとは17%台から20%台など値上げ幅はまちまち。
中でも驚いたのは関西電力の46.4% 次いで九州電力の43.8%アップだ。
たまたま同じ23日のテレビのニュース番組で熱中症対策について次のように語っているのが耳に入ってきた。
「電気代を気にして節約のためにエアコンをかけない方もいますが、熱中症は室内でも起こります。とにかくエアコンをつけるようにして下さい」
これは近年では広く認識されている。
しかし、熱中症で命を落とした人は年々増加している。
厚生労働省の統計によると、1994年以降は熱中症による死亡数は年平均663人で
1993年以前の年平均67人と比較すると桁違いの上昇率に驚かされる。
搬送された人や自ら受診した人以外にも熱中症の症状が出たという人を合わせれば、かなりの数字に達するだろう。
やはり多いのは高齢者。
暑さを感じにくくなっているからだ。
過去には想像もしなかったような夏の気温がどんどん上昇している。
この環境でエアコンもつけず、のどの渇きもあまり感じられなくなるのも高齢者によくみられる現象であり、水分もさほど摂っていない。
こういった状況で室内で日中を過ごしているのだから、熱中症を引き起こすのも無理からぬ話だ。
なので国は毎年のように先に挙げた熱中症対策なる空調管理や水分補給など懸命に叫び続けている。
そんなことを言いつつ、今回の補助金終了に伴う電気料金の大幅な値上げ。
「電気代節約のために最悪命を落とすことにもなりかねない、だから躊躇せずエアコンをつけてください」という。
たとえばまだ働き手のいる家族と同居の高齢者ならまだしも、独居で年金暮らしなどの高齢者はどうしたらよいのだろう。
電気だけでなく身の回りのものが情け容赦なく値上がりしている今日。
どこにお金をかけ、なんの出費を削るか。
命は大切だというけれど、命のためにお金を出して、命(暮らし)のために支出を抑える。
結局どうやって命を助ければよいのだろう。
以上
好奇心からの便りでした。