島根県松江市にある美保神社
ここは全国各地に3,385社ある事代主神(ことしろぬしのかみ)えびす様を祠る「えびす社」の総本宮であります。
事代主神は大国主神の第一の御子神であり、えびす様として世に知られており、商売繁盛・海上安全・大漁満足・歌舞音曲(音楽)・学業の守護神として信仰されているようです。
この美保神社は島根半島のほぼ北端にあります。
松江方面から来ると、牡丹の栽培が盛んな大根島や、通称ベタ踏み坂で知られた江島大橋を右手に見ながら中海沿いを走ります。
この道はしばらく進むと鳥取県の弓ヶ浜半島と島根半島を結ぶもうひとつの橋、境港大橋の下を通る道になっています。
この辺りでは造船所などもいくつか見られます。
鳥取県側から向かうと、境港大橋を大きくカーブしながら渡り終え、左折してひたすら日本海の海岸沿いを走ります。
えびす様は海上安全、大漁満足の守り神ですので、海の見える地にいらっしゃるのは頷けます。
美保神社の前は湾になっていて漁船があちこち浮かんでいます。
えびす様は魚釣りを好まれ、美保の地(沖ノ御前)において、最初に魚釣りをされたことが日本の文献上にあったことから「漁業の祖神」として崇められてきた所以だといわれています。
また、美保神社は歌舞音曲の神としても崇められており、鳴物(楽器)が多く奉納されています。
中でも最も大きなものは「大どう」で神社職員以外は原則手を触れることはできないようです。
ただ例外も特別な時にはあり、昭和62年、今上天皇(当時皇太子、浩宮徳仁親王殿下)がこの大どうを打たれたようです。
尚、えびす様(事代主神)は大国主命神の第一番の御子神であることから、美保神社に参拝するのであれば、先ず、大国主命神を祀る出雲大社へお参りして、その後に美保神社をお参りするのが理想的なのだそうです。
出雲大社と美保神社はいわゆる親子関係になるのですから、親と子の順番で詣でると祈願成就にお力を授かりやすいと言われたりもしているようです。
以上、今回は島根県松江市にあるえびす様の総本宮美保神社を簡単にご紹介いたしました。
秋本番、山陰観光をご予定の方、ルートプランの一助になれば幸いです。