いま忙しい?
「色々することあって、とても忙しいわ」
何をしていたの?
「いまはスマホの充電 ♪」
スマホの充電……何が忙しいのだ? 誰が忙しいのだ?
こんにちは。
好奇心からの便りです。
家電の進化で私たちの生活はひと昔前からとずいぶんと変わってきましたね。
貴方にもいくつか当てはまりませんか?
「最近は便利よねぇ。お掃除ロボットってお掃除終えたら勝手に自分で充電器に戻ってくれるもんね。」
「いまね、ご飯を炊いているところなんだけど、知ってる? 進化した炊飯器。
無洗米なら出先からでもスマホでリモコン操作ができてお米の量まで量って勝手に炊いてくれるのよ」
「洗濯物もたくさんあったから回して乾燥中」
「今夜のおかず? この間ネットで注文した冷凍ハンバーグがあるからそれをレンジで温めるだけ。これも便利! 最初っから味付けしてあるし、ソースも付いてるし」
「そう、そう、スープもね、美味しいインスタントのを宅配で届けてもらったの。これもチンするだけで良いのよ。今夜はこれね」
「あ、ちょっと待ってね、スマホでお風呂のお湯張りスイッチ入れとかなきゃ」
お家に居るのにわざわざ充電中のスマホさんで?
ふ~む、なるほど。お忙しそうですね……お宅の家電たちは。
令和5年もあと数日。
気持ちだけが先走ってソワソワ。
やっておかなければならないこと、ほかに何があったか?
(いや、やっていないことの方が多いと思う……)
しかしながら冬も本番というわけで、手足の冷えや寒さで体を動かすのがおっくうになり布団やコタツから出にくく、家事がおろそかになったりしませんか。
やるべきことをやらない自分への言い訳でしょうか。
ところで前々から思っていることがあるのですが。
それは、家事にかける時間についてです。
母たちの世代が家庭を切り盛りしていた頃(昭和中期以前)、家事などの作業は、一から十まで自分の手や体を使ってしなければならないものでした。
ですから、それにかける時間は相当な量だったわけです。
私の実家は田畑も比較的多く、家事のみならず、農作業にもかなり時間を取られていました。
車も今ほどは普及していなかったので、保育園の送り迎えや、買い物に行くのにも片道何十分もかけて徒歩で行き来していました。
また我が家は、父の仕事の関係上やらなんやらで、やたら人が来訪され、他人が訪れない日はほとんどなく、毎日複数の方々が入れ替わり立ち替わり、出入りがありました。
母はそういった客人の対応もしながらの毎日。
相当忙しい日々を送っていたと思います。
その頃も現代も、一日が24時間であることに変わりはありません。
にもかかわらず、365日同じ時間の中で、母たちの世代、また、それ以前の人々はひたすらあらゆることをこなしていたのです。
さて、家庭の中だけを見ても、半世紀以上前と現代では主婦の行っている家事の中身はずいぶんと様変わりをしています。
私たちが幼いころは今のように便利な家電はほとんどありませんでした。
ですから、昔の主婦はまず、朝食の準備をするのにもご飯を炊くためのかまどに火をおこすところから始めなければなりません。
火を使うものは全て火おこしからなのです。
さすがに火打ち石や木の棒の摩擦で、なんてことはありませんけど(^^;)
お風呂を沸かすのも、お茶を沸かすのも、コタツを温かくするにも、まずは火おこしからでした。
今はどうでしょう?
そう、ほとんどが「ピッ」の指一本で完了。
すごくないですか?
薪も取ってこなくて済むんです。
時どき火加減を調節しなくてよいんです。
常に見張っていなくてよいんです。
それなのに現代人は忙しそうなんですよね。
昔の人たちはしなければならない工程があんなにあったにも関わらず、24時間をうまく使いこなしていたということです。
しかも驚いたことに、昔の人もそれなりに近所の人とお茶飲みをしておしゃべりする時間さえあったというのですから、あっぱれです。
どうやったらそんなゆとりの時間さえあったのでしょう?
そして、ではいったい現代人は何に時間を奪われているのでしょう?
進化した家電だとか、あらゆる便利なサービスだとかで様々なところでの時短が可能になっています。
それでもやっぱり忙しいんですよね、現代人も。
不思議です。
スマホの充電も掃除機の充電も、なにも人間が汗を流しながら自転車を漕いで発電しなくても本人たちが勝手に自分で充電してくれます。
電子レンジが勝手にお料理を作ってくれます。
山に行って木を切り、枝をかき集めてこなくてもお風呂もご飯もスイッチひとつで炊き上がります。
そうなんです、指一本あれば事足りる時代です。
なんなら
「お湯沸かして」ってひと言機械に話しかけるだけでも良かったりします(◎_◎;)
昔なら手をとられていたあの時間、一体どこへ行ったのでしょうね? 謎。
あ~~なるほど、録画したドラマを観たり瞑想したり???
ジムとかエステとかカフェでママ友とのおしゃべりとか?
そうですか、やはり現代人は現代人なりにお忙しいのですね、了解しました。
なんだかな~、モヤモヤがぬぐい切れないまま尻切れトンボになりましたが、「好奇心からの便り」からは以上です。
お疲れさまでした(@_@;)
今年も「好奇心からの便り」にお立ち寄り頂きまして、本当にありがとうございました。
新しく迎える年が皆さまにとり明るいものでありますことを心よりお祈りいたします。
2024年も変わらずよろしくお願いいたします。
好奇心からの便りでした。